夏の花火はどこにでもある。たとえば長岡まつり大花火の正3尺玉は日本最大級。東京湾の大華火は尺5寸玉10発、尺玉150発など13、000発と密度が濃い。福岡のおおほりまつり花火は昭和25年以来、地域に親しまれ定着した。夏の風物詩をスポンサーとして提供することは社会貢献であり、花火は都市文化を演出する重要な役者である。東区花火大会がユニークなのは、地域住民の募金によって実現した点である。海岸の埋め立てで取り囲まれた海面を舞台に光と音が交錯する。楽しみにしている住民も多く、今後対岸で展開されるアイランドシティでも、この花火がまちづくりの求心力になると期待される。こうして真夏の夜の夢は、住民で「在る」ことの彩りを添えている。