日頃の乾燥と都市型水害に悩まされ、植物の影も薄く、無関心を装う都会には物理的にも心理的にも砂漠のイメージが付きまとう。砂漠に関わる課題は、毎年九州と四国を会わせ面積に匹敵する約600万㌶に及ぶ実際の砂漠の拡大と、ヒートアイランド現象に代表される都市の砂漠化という二つの観点から重要である。今日まで多くの市民にその活動の機会を提供し、交流を通じて人々の間に潤いと街の賑わいを提供してきた、エンジョイスペース大名はまさに都市砂漠に浮かぶオアシスである。旅人はここで憩い、収穫された創造性という果実を糧に次の砂漠へと旅立つのであろう。水脈が枯れないことを祈る。