近年、世界各地で、都市においても生物多様性を追求すべきことが議論されている。都市の自然に新たな意義が見出されつつあるのである。本活動は沿道や様々な空間に花壇等を設置し、地域住民が自ら毎日のように維持管理する取り組みである。街を植物で彩ることは視覚的な環境を向上させる。これに加え、外来種の扱いをどうするかという課題が十分配慮されれば、生物多様性の改善に資する、さらに意義深い活動に発展する可能性がある。灘波池池畔、南片江の小学校南門前と公民館、外環状線側道に及ぶ空間的な広がりと、高齢者から子供まで参加する10年に近い活動の継続は、福岡市の都市環境の今日的課題の対策に大いに寄与するものと評価したい。