今春3月、岩田屋旧本館跡に福岡パルコがオープンした。閉館から6年、このビルに再び灯りがともる日をどれだけ待ちわびたことか。
開業日には、ライバルであるはずの渡辺通り沿いの商業ビルに、福岡パルコを歓迎する懸垂幕が一斉にかけられ、街をあげての祝福ムードとなった。
74年目にして全面リニューアルされた当ビルは、真っ白な金属パネルとガラスで構成されたスタイリッシュな外観に、夜間はLED照明が施される。外壁の白い輝きはこの交差点に新しい時代が到来したことを告げ、夜の光の演出は交差点を行き交う人々の心をときかせる。
これは単なる商業ビルのリニューアルではなく、天神という愛され続ける街の再生の一幕なのである。