シーサイドももちの中で、ひときわ異彩を放っているのがこの集合住宅である。ややもすると景観形成地区では色彩のコントロールが強すぎて個性なき建築物が設計されているが、この集合住宅は規定された色彩の条項を満足して、この異彩な表情を出すのに成功している。採られた方法は、対比色であるブルー系とバーミリオン系をコントラストに構成することで、ひとつひとつの色彩では表現できない特徴ある色合いを出している。また、柔らかい古典主義的な建築デザインの手法によって、タワー建築としての見事なプロポーションとボリューム感を表現している。特に、海から眺めたこのタワーは、都市景観の個性的なランドマークとして機能している。