思えば、赤坂けやき通りは“才能があると言われながらなかなか文学賞がとれない作家”のようであった。印象が散漫で、何かが足りなかった。それは、 環境そのものが持つパワーに、あらゆる建造物が負けていたせいである。「それよりむしろ浄水通り」と福岡市民が浮気心を起こしかけた頃、忽然と姿を現したのが<シャトレけやき通り・シャトレ赤坂>である。ただの集合住宅ではない。
その第一印象は、手拍子しか聞こえなかった福岡にモーツァルトのメロディが流れた感じであった。立体感のある、ヨーロッパ調の外観が街並みにしっくりなじみ、1・2階の店舗スペースが上品におさまっている。
今後、さらなる成長が期待できる洗練されたシンボルである。