キャンパスという「場」に求められる行為を読み解き、学生の多様な活動を促すデザイン・ユニットが丁寧に繋げられている。随所に着座可能な空間的工夫が散りばめられ、学生の休憩や交流を誘発するデザインが施されている。既存斜面を活かした階段広場は、移動と交流をあわせ持つ印象的なランドスケープを呈している。また中央広場は、多種の植栽や既存の水路、高低差のある地形を活かした空間形成によって、校舎間をリズミカルに連結している。曲線と直線が織りなす豊かな本キャンパスの風景は、きっと学生たちの笑顔にも繋がっているであろう。本設計にランドスケープ・デザイナーとして尽力された、故古家英俊氏に心から敬意を表したい。