シーサイドももちの西側、よかトピア通りから北に入る一画に、新しい時代感覚の形象としてのポストモダニズムの実験空間が出現した。先鋭的で奔放なイマジネーションの形態表現としての競演は、現代を代表する作家7人によるものである。それぞれが単体建築物として独自性を主張しながら、街並みとしてシークエンスを形作り、一団となって周囲に強烈なインセンティブとメッセージを発散している。これは、21世紀をにらんで進行する海浜都市としてのまちづくりの中にあって、建築とは何かを問いかけている。まちが人を変えうるか、あるいは人がまちをつくっていくのか。今は故人となった総合プロデューサー水谷頴介氏の企画は高く評価できる。