景観賞の対象となった水鏡天満宮は、道路を挟んで位置するアクロス福岡から南側につながる天神中央公園に対して、北面の緑を提供する位置関係にある。そのため、公共施設であるアクロス福岡の中の吹き抜けの空間やその周辺で離合集散する多くの人々に、緑の空間の連続性を提供している。また、福岡市の総合計画に掲げられた都市像の一つである「自然を生かす快適な生活の都市」を印象づける街角の景観の形成に寄与しているといえる。さらに、道を往来する人々に良く管理された良好なオープンスペースを提供するとともに、境内の樹木は福岡市の中心市街地の中に潤いややすらぎを提供しており、都心部の緑としての大変貴重な役割を果たしている。