市民の憩いの場であり福岡の顔のひとつとなっている県営大濠公園に建つ平屋の小規模店舗建築であり、環境に最大限の配慮を払っている点が、これからの店舗建築の方向性を占うものとして評価できる。
公園の既存樹木を保存するとともに、公園の雰囲気、自然、スケール感に対して、横長に広がる建築をシンプルに主張しすぎることのないようまとめている。また、公園側の開口部を広くとって視線の行き来に配慮し、バッファーエリアに設けたテラス席が散歩やランニングの休憩スペースとして機能している。さらに、室内外に地場材を使用し、省エネ、資源の循環にも配慮している点も評価のポイントとなった。