キャナルシティ博多イーストビルは、博多駅前通りからキャナルシティ博多へのゲートウエイ。テナントの広告は緑化された上層部の壁面の中に設置されている。
ロゴ・マークのみを使ったミニマムな広告は「緑の余白」の中で視覚的な秩序を保っており、またそれらは、歩行者レベルにある店舗ディスプレイとは一線を隔てた上層部にあって、建築物全体として美的な景観を生み出している。
スマートフォンを建物に向ければ関連情報が得られる今日、もはや屋外広告に過剰な文字情報は不要である。ミニマムな情報ユニットと、壁面緑化された建築との安定感ある一体化。イーストビルは、今日のメディア環境を前提とした建築と広告の調和を見事に実現している。