図書館、ホール、音楽練習室などが複合した文化施設であり、開館間もないながらも既に多くの市民に利用されている。建物には開放感を制限する壁や梁が少なく、耐震性を確保しながらも非常に開放性の高い構造形式となっている。床面積を確保するために、建物は敷地いっぱいに建てられているが、外周部やテラスなどに配された大小様々な植栽が、通りからも室内からも効果的に見えるように工夫されている。照明が点灯した夕方以降は、室内の活動の様子が外からもよく見え、街並みに賑わいを与えている。見通しよく大小様々な部屋を結びつけている大きな吹抜のあるエントランスホールは、街路の延長のような場所であり、穏やかに体感温度を調整する輻射冷暖房によって、季節を問わずに快適な環境が提供されている。