博多駅コンコースの改造は、JRの多くの古い駅が衣替えした中で、最も秀逸なものの一つである。最後の仮囲いが撤去されたとき、眼前に現れたお祭り広場に思わず目を見張った。
博多口正面、光の入る高い洒落た庇を通り玄関に入ると、まず茶色の柱が出迎えてくれ、噴水のあるイベント広場に近づくにつれ白色の柱に変わる。改札がある中央部では、黒を基調にした壁面になり、筑紫口が近づくにつれ再び白色の柱になって、やがてベージュ色で終わる。これに対して床面は、白と黒を基調としたデザインで統一され、そのため雑然と成りがちなコンコースを上品さを失わないよう引き締めている。黒の中に赤を巧みに配色し、弁当や土産品のブースまで一貫したデザインでまとめてあって素晴らしい空間になった。